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「人と食と自然シリーズ」刊行にあたって
食は第一義的には身体の構成成分として、また新陳代謝や運動に必須のエネルギー源として重要であり、その微量成分は体内環境の恒常性維持に役立っている。しかし体内からみれば食物は自然から取り入れられる異物であるので、その恩恵に裏には必ずリスクが伴う。私どもは、食の功罪は二者択一の問題ではなく、自然界の食物連鎖の中で生きる人間の心身相関の多様な遺伝子システムの立場から評価されるべきものと考える。本シリーズは以上の観点から企画されたものである。
●目次
序章
現代社会とサプリメント
第1章
サプリメントとは何か
第2章
補完代替医療および食の三次機能としてのサプリメント―サプリメントの免疫調節機能を中心として
第3章
サプリメントと薬の相互作用
第4章
メタボ時代におけるサプリメントの使い方とその科学的根拠
第5章
サプリメントの科学的根拠―アルカリイオン水の検証を例として
第6章
サプリメントの研究開発における課題と展望
●目次
序 章
食と免疫
第1章
腸管免疫と腸内細菌
第2章
プロバイオティクスと感染症
第3章
サプリメントと薬の相互作用
第4章
プロバイオティクスと炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎,回腸嚢炎,クローン病)
第5章
プロバイオティクスとアレルギー
第6章
経口免疫寛容を利用した食物アレルギーの治療
第7章
日本人と食物アレルギー―大豆アレルギーの低減化
第8章
アレルギーワクチン米によるスギ花粉症の緩和戦略
第9章
植物を利用したワクチンの開発と生産
第10章
がんとペプチドワクチン
第11章
アルツハイマー型認知症とワクチン
ルネッサンス21「五感シリーズ」
【刊行の辞】
本シリーズは、「京都健康フォーラム」の研究成果の普及啓発として、市民公開講座のテーマ毎に講演発表者の講演内容をまとめ刊行したものである。<健康>を語る上で「こころ」の問題を 置き去りにすることはできないという問題提起から、「五感のサイエンス」をテーマにする。五感が及ぼすこころとからだを自然科学のみでなく社会科学を含んだ<文理融合>を目指し、千年の歴史的基盤に培われた学術の発信基地京都から、学才と町衆文化の「匠と技」の地の利を活かしたシリーズ「ルネッサンス京都21」として、財団法人慢性疾患・リハビリテイション研究振興財団の特別助成によって出版するものである。
財団法人慢性疾患・リハビリテイション研究振興財団
●目次
まえがきに代えて いのちに触れるコミュニケーション
菅原 努
心・からだ・魂に触れるアロマセラピー
相原 由花((株)ホリスティックケアジャパン代表/英国ITEC認定アロマセラピスト)
能からみた五感と身体
安田 登(能楽師(下掛宝生流:ワキ方)/朝日カルチャーセンター講師)
タッピング・タッチ
中川 一郎(ホリスティック心理教育研究所所長/臨床心理学者)
ふれあいとケアしあう社会に向けて ボイスアートであなた自身に出逢う旅
まや はるこ(ボイスアーティスト/シンガーソングライター)
五感のはたらき いのちに触れる
本庄 巖(京都大学名誉教授/耳鼻咽喉科学)
あとがき
中井 吉英 大東 肇
●目次
まえがきに代えて みる:見る・観る・視る・診る・・・・・・
菅原 努
紫外線写真で視る植物の生存力
teamむしのめ 福井 宏至(香川大学名誉教授 他3名)
癒しと感性の芸術
北村 義博(現代美術作家、フィーリングアーツ研究会代表、滋慶学園顧問)
フィーリングアーツ
吉岡 隆之(神戸市看護大学准教授・フィーリングアーツ研究会副代表
視覚の進化
七田 芳則(京都大学大学院理学研究科生物科学専攻生物物理学教室)
観の眼と見の目
前田 比良聖(特定非営利法人 武道和良久代表)
和菓子の歴史と五感
青木 直巳(㈱虎屋 虎屋文庫・研究主幹担当部長)
あとがき
中井 吉英 大東 肇
●目次
まえがきに代えて 聴く:モーツァルトを聴くとなぜ癒されるのか
菅原 努
音楽とゆらぎ
板東 浩(日本音楽療法学会評議員/徳島大学)
音楽の力 健康維持と音楽療法
和合 治久(埼玉医科大学教授)
CDではなぜ癒されないか 音・音楽そして脳の働き
寅市 和男(筑波大学先端学際領域研究センター特任教授)
聴覚改善に挑むトマティス音楽療法
文珠 陸夫(耳鼻咽喉科医/トマティスリスリングセンターもんじゅ大阪相談役)
あとがき
中井吉英 大東 肇
●目次
まえがきに代えて 味わい:味覚が与えてくれる安らぎの暮らし
菅原 努
京都年中行事の旬の味 女が守る京都西陣のくらし
田中 峰子(西陣くらしの美術館 冨田屋 代表取締役)
京の食文化に思う
高橋 英一(京都・南禅寺畔 瓢亭 14代目当主)
豊かな人生を育む「食育」
冨田 圭子(京都府立大学人間環境学部食保健学科食事学研究室助教))
食事から生活習慣病を防ぐ
渡辺 斉(武田薬品・京都薬用植物園園長)
五味を味わう日本食
山本 隆(大阪大学大学院歯学研究科特任教授)
あとがき
中井 吉英 大東 肇
●目次
まえがきに代えて 匂い:香りでこころとからだを快適に
菅原 努
お茶の香りも味わいのうち
渡辺 都(一保堂茶舗)
香りとこころ 五感のバランス 再構築
畑 正高((株)松栄堂)
香りと健康 メディカル・アロマセラピー
今西 二郎(京都府立医科大学大学院医学研究科 感染免疫病態制御学)
森林の香りに魅せられて
矢田 幸博(花王(株)ヘルスケア第2研究所)
アロマで脳を喜ばせよう
横山 三男(久留米大学医学部名誉教授)
あとがき
中井 吉英 大東 肇
シリーズ京都健康フォーラム
平成12年からほぼ毎年開催されてきた京都健康フォーラムの成果を公開するシリーズ
●目次
I
痛みへの新しいアプローチ
1
ペインクリニックでの慢性痛予防
2
慢性痛と患者の心理
3
心身医学療法のすすめ
4
複雑系の病:慢性痛を治療する
5
痛みの学際的アプローチへの提言
II
基礎医学から慢性痛を解明する
6
痛みメカニズムの解明
7
慢性疼痛の基礎的検証
8
神経損傷の生化学的分析
III
慢性痛治療の具体的戦略
9
慢性痛病、線維筋痛症の治療戦略
10
線維筋痛症に代表される慢性疼痛をめぐって
栄養と生体応答 ─遺伝子と免疫の視点から─
●目次
0
免疫系の基本知識と粘膜免疫の考え方
1
環境抗原の免疫記憶は遺伝するか?
2
外科ストレスにおける栄養と免疫制御
3
細菌LPSに対する生体応答の栄養による修飾
4
栄養と腸管免疫応答
5
食物中の核酸成分が免疫系に与える影響
6
乳酸菌摂取による腸内細菌叢と宿主免疫応答の変化
7
脂質代謝と遺伝子発現
8
遺伝子発現からみた抗酸化物質の抗動脈硬化作用
9
高血圧と遺伝子
10
カロテノイドの遺伝子発現に対する影響
11
DNAマイクロアレイを用いた食品研究
●目次
第1章
食と生活習慣病
第2章
食によるがん予防
第3章
食による動脈硬化予防
第4章
食による糖尿病予防
第5章
新たな機能性食関連成分の探索・開発における基盤的・萌芽的研究